WEBサイトを軸にしたビジネスのあり方を顧客と共に考える専門集団|有限会社ハビタス HABITUS inc.

#97 第10回:最終回:「コンテンツ戦略」でWebサイトを「事業成長のパートナー」に

Jun 17, 2025By habitus
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Webマーケティングの落とし穴 - コンテンツ戦略という視点

1. はじめに:Webサイトは「トラウマ」? もったいない!その可能性を再認識しよう


中小企業の皆さん、全9回にわたるこの連載、お付き合いいただき本当にありがとうございます。こんな長い文章よく読んでくれたと…読んでないか…

もしかすると、皆さんのWebサイトは「昔作ったけど、全然効果がなかった」「お金だけかかって、期待外れだった」という、苦い記憶、いわば「トラウマ」になっているかもしれませんね。
当時はwebサイトは「名刺、チラシ代わり」「作ればいい」と思われていた時代もあり、ちゃんとした運用をしないまま放置され、結果として「Webサイトなんて、大企業じゃなきゃ無理」「うちは人手が足りないから…」と、諦めてしまっているケースも多いのではないでしょうか。それでも少しは期待して、「制作会社がよくなかった」とかってんで何社か切り替えたこともあったかもしれません(結果、それでもダメだった。もうwebはいいや…って)。

でも、ちょっと待った!

現代において、会社の存在感をアピールし、売上を上げ、効果的な営業活動を行い、そして何より優秀な人材を獲得するには、もはやデジタルを抜きには語れません。残念ながら他にこれといった方法もないし、過去の成功体験通りやってみてもうまくいかないことも多かったのでは?
そして、そのデジタル全般(DXなどと呼ばれるものも含めて)の最も重要な窓口であり、最初の突破口となるのが、まさに皆さんのWebサイトなのです。
だから、薄々気づいている社長やマネージャーは思いついたように「webサイトに手を入れなくちゃ」と「(突然)思い出す」わけです。そのとき、またゼロから仕切り直すという「愚かな」ことやったりしているんですよね。

この連載を通じて、私たちはWebサイトが単なる「会社の情報を置く箱」ではないことを、繰り返しお伝えしてきました。最終回となる今回は、皆さんのWebサイトが、文字通り「事業成長の強力なパートナー」「ビジネスに役立つモノ」となるための、私たちハビタスからのメッセージをお届けします。

2. これまでの「旅」を振り返る:Webサイトを「使える味方」にするために


私たちがこの連載で共に辿ってきた道のりは、決して派手なものではありませんでした。むしろ、少し地味で、時に面倒くさいと感じられたかもしれませんね。なんだかデジタルが画期的なビジネスのV字回復の手段だとか巷では語られることも多いわけですから、それに社内総掛かりで邁進!みたいな派手なイメージを持っちゃうと、ぜんぜん違う。実際にデジタル関連のビジネスサポートの営業があったりすると、そういう派手な話を聞かされているのかもしれません。当然、その相手も商売なので、華々しい話をした方がウケがいい。
だけど、実際にはそれらのビジネスサポートのシステムなんかを導入したりしても、普段の作業は地味なものだったいするし、極めて会社にカロリーのかかるものであったり、そうスグには画期的な成果が出るものではない。これはわたしたちがここに書いてきたとおりなのです。
しかし、その一つ一つが、Webサイトを「ただ存在するだけ」の状態から「成果を生み出す資産」へと変えるための、欠かせないステップでした。

全体としては地味なものなのですけど、その地味さに負けない、ある種の継続が力になる。
それを途中でストップしてしまわないように、できるだけ愉しく、仲間と共に、社内の結束力を高めて、ビジネスを成長させることができるようにと、以下のようなことを書いてきたわけです。

「なぜ今、コンテンツ戦略が必要なのか」を問い直し、Webサイトが単なるツールではなく、ビジネスの本質に関わるものであることを確認しました。
Webサイトの「目的」や「ターゲット」を明確にすることで、情報発信が単なる羅列ではなく、意味を持つことを学びました。
「書けばいい」ではない「質の高いコンテンツ」の作り方、そして、その品質を維持するための「編集・管理」の地道な努力の重要性をお話ししました。
最新トレンドとされる「AI」「パーソナライズ」「動画」「モバイルファースト」といった「新しい波」に、どう向き合うべきか、その「見極め方」について深く掘り下げました。
GA4を活用した「データ分析」が、単なる数字の羅列ではなく、事業の羅針盤として機能するための「問い」の重要性を知りました。
そして、Webサイトを「育てる」ために、「チーム」で取り組むことがいかに重要か、その具体的な「作り方」や「楽しみ方」にも触れました。
これらはすべて、表面的なテクニックではなく、Webサイトの「足元」を固め、長期的な成長へと繋げるための、本質的な「コンテンツ戦略」の考え方です。

3. なぜ中小企業にこそ「Webサイト」と「コンテンツ戦略」が必要なのか?


大企業は潤沢な資金と人材を投入し、高度なWebマーケティングを展開できるかもしれません。しかし、私たちハビタスは、中小企業にこそWebサイトの活用と、そのための「コンテンツ戦略」が、何よりも強力な武器となると信じています。だいたい大きな会社にはわざわざ「コンテンツ戦略」などと謳わなくても、ある種、ターゲットも目的も閲覧するユーザー側で勝手に解釈してくれているのです。それが時代にそぐわなくても、ほとんど見られなくても大勢に影響がない。
それが大企業の強みであり、徐々にダメになっていっているとしても気づくことすらない。

一方中小企業に目を向ければ、コンテンツ戦略をちゃんと整えて実行すれば、自らの強みをアピールし、よい意味で大勢に影響を生じせしむることができるのです。

社長や社員の「顔」が見える: 
企業の理念や情熱を、飾らない言葉で直接伝えられます。Webサイトは、あなたの会社の「人間らしさ」を伝える最高の舞台です。大人の事情もありちゃんと表向きの体裁を整えないといけない大企業とは大違い。顔を見えるようにすることで、よりパーソナルな差別化ができるというものです。

「お客様との距離」が近い: 
個別のお客様の課題やニーズを肌で感じ、それをコンテンツに反映させやすい。お客様の「困った」に寄り添う情報発信は、信頼に直結します。
これまでの実際に「小回りがききます」といって営業してきたではないですか。こんな情報発信は大企業にはできないのです。なにせここでも大人の事情が強く働くわけですから。

「独自の技術やノウハウ」の宝庫: 
長年の経験で培った専門知識や、ニッチな分野での知見は、他社にはない圧倒的な価値になります。Webサイトは、その「ナレッジの集積所」となるでしょう。細かなノウハウや失敗例もたくさん持っているでしょう。失敗例は失敗したときは大変だったかもしれませんが、お客様に同じ失敗を繰り返させないように提案したりできるわけです。こういったナレッジの蓄積は大きな強みです。

意思決定の「スピード」: 
大規模な組織と違い、良いと思ったらすぐにコンテンツに反映できる機動力があります。ここでも小回りがきくわけです。Webサイトは、市場の変化に即座に対応できる「柔軟な営業拠点」となり得ます。なかなかこの営業拠点のイメージができないのかもしれないのですけど、できるのにそうしようとしてこなかったからだと考えましょう。

これらの「強み」は、まさにコンテンツ戦略の核となる要素です。この強みをWebサイトで最大限に引き出し、顧客との信頼関係を築くこと。それが、予算や規模で劣っていうたとしても中小企業が、大手企業とも対等に戦うための、最も確実で、持続可能な道なのです。

4. まとめ:Webサイトを「事業成長のパートナー」へ。そして、ハビタスからの提案

コンテンツ戦略は、決して難しいことばかりではありません。それは、あなたの会社が持つ「価値」を、Webサイトを通じてお客様に伝え、共に成長していくための「コミュニケーションの設計図」です。創業社長であれば、自社の持つ商品やサービスはお客様にとって「いいもの」であると思って会社をはじめたわけです。当たり前のことですけど、それだったらできるだけ多くの人に、それが役に立つと思ってもらえる人や会社に、伝えたいはず。

最初の一歩は、地味に感じるかもしれません。しかし、この連載で繰り返しお伝えした「小さな一歩」を楽しみながら踏み出し、Webサイトを「育てる」という意識を持つこと。それが、結果的に大きな成果となって返ってくるはずです。

私たちは、Webサイトが、単なる情報発信の場ではなく、「会社の理念を体現し、顧客との強い絆を育み、新たなビジネスチャンスを生み出し、優秀な人材を引き寄せる、真の事業成長パートナー」となることを目指しています。

もし、この連載を読んで、「コンテンツ戦略に取り組んでみたい」「Webサイトをもっと活用したいが、何から手をつけていいか、まだ不安が残る」「社内だけでは限界がある」と感じたなら、
さらには、デジタルに対する「モヤモヤ感」を感じたら、ぜひ私たちにご相談ください。

ハビタスは、20年以上にわたりWeb制作の現場で培ってきた経験と、コンテンツ戦略への深い理解を基に、中小企業の皆様がWebサイトを「使えるパートナー」として最大限に活用できるよう、企画から制作、運用、分析まで、「コンテンツの質」にこだわり、お客様に寄り添い、伴走することをお約束します。

この連載が、あなたのWebサイト、そしてビジネスの未来を切り拓く一助となれば幸いです。

でわまた、どこかでお会いしましょう。さいなら、さいなら、さいなら…(淀川風)

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【中小企業のためのコンテンツ戦略入門】

第1回 中小企業が「コンテンツ戦略」で勝つ! :DX時代の新しい競争ルール

第2回 「コンテンツ戦略」の基本をマスターしよう :Webサイトをビジネスに活用するための考え方

第3回 「魅力的なコンテンツ」で顧客を惹きつける:Webサイト訪問者をファンに変える方法

第4回 「戦略的コンテンツ設計」で成果を最大化:問い合わせを増やし、売上につなげる

第5回 「コンテンツの質」を高める:編集・制作・管理のノウハウ

第6回 「データ分析」でWebサイトを改善:アクセス状況を把握し、効果を測定する

第7回 「チームで作る」コンテンツ戦略:上手なチームの作り方あるいは愉しいチームにする方法

第8回 Webマーケティングの「新しい波」:流行に流されない見極め方

第9回 実践編「小さな一歩」から始めるコンテンツ戦略:今日からできること、忘れてはいけないこと

第10回 第10回:最終回:「コンテンツ戦略」でWebサイトを「事業成長のパートナー」に